▼ 原文を読みやすく加工する目的としては、下記の4つが挙げられます。

・ 読みやすくすることで、原文の理解度を上げる

・ 読みやすくすることで、訳出作業の負担を減らす

・ 読みやすくすることで、まちがいを減らす

・ 読みやすくすることで、チェックを楽にする

▼ 以下、ウィキペディアの「アルコール」の項目の一部を例として使います。まっ黒というか、カタカナだらけというか、内容の予測がつかない場合にはウンザリするにちがいない部分です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB

小枝1

▼ これを読みやすくしてみましょう。

▼ まず、「。」のポイント数をあげて、通常の紙の書籍等と同じくらいまで目立たせてみます。

小枝2

▼ これだけでも少しちがいます。でも、私は、いつも、「。」を「★」にしてしまっています。そうすると、こんな感じになります。どうでしょうかこれだ
けでも、随分読みやすくなったはずです。小枝3.PNG

▼ 次に、キーワードを色塗りしてマークしてみましょうか。ここでは原始的に、「線種とページ罫線と網掛けの設定」から「網掛けタブ」を開き、「設定対象」を「文字」として、パレットで自分でこしらえた色を選んでみました(あとで、もっと簡単な方法を紹介します)。

小枝4.PNG

▼ 効果がわかりやすいように、ウィキペディアの次の段落もコピペしてきました。2段落以上の場合、段落冒頭にはタブを入れるとずっと見やすくなります。

小枝5.PNG

▼ たった2段落の文章なので、これだけでも十分ですが、少し内容に踏み込むと、もう少し色塗りできます。(最初に、ラフなかたちでマーキングしておいてから、それ以外のマーキングについて考えれば十分です。それ以外のマーキングを行う作業は、ある種の「下読み」ということになります。この過程で表記のブレなどにも気づけるかもしれません)。チェックの作業も、とても楽になります。

小枝6.PNG

▼ いちいち色をこしらえるのは大変ですから、色塗り用パレットのファイルをつくっておくのが楽かもしれません。下記はパステル色のパレットの例です。(下記パレットから「いいい」(水色)をコピーしてきて「アルコール」の背景色を水色にしたのが上の例です。適宜置換機能を使ってください。)

小枝7.PNG

▼ あるいは定番の↓を使ってもよいかもしれません。この場合、背景色を塗っても文字の色がはっきり見える程度の薄い色を選びましょう。

小枝8

▼ 残念ながら、背景色は検索がききません。検索をしたり、一括置換をしたりする可能性のある場合は、蛍光色などの利用をおすすめします(色塗り用途では、文字が見えないと困るわけですから、蛍光色は灰色、黄色、緑色、水色くらいしか使えません)。数字のマーキングなどは、蛍光色の方がよいかもしれません。

▼ 色塗りの方向性が決まったら、マクロの出番です。選択した箇所を特定の色にするマクロを何色分かこしらえておけば、以上の操作は楽に行えるはずです。

▼ 私は、クイックアクセスツールバーに、私製マクロとコマンドマクロ(ワードがもともと持っているマクロ)を以下のように登録してあります(文字の背景色の方は私製マクロ使用。この私製マクロは、新田さんのサイトのものを色等を変えて使用させていただきました)。

小枝9

▼ 色塗りの過程で、まちがって原文の内容が変わってしまっては元も子もありません。difff等で、内容に変更がなかったことを確認しておきましょう。確認作業はすぐ終わります。  (http://difff.jp/

▼ まとめます。②③④のどれかを行っておくだけでも、もう全然ちがってきます。いろいろ工夫してみてください。

① 文章を見やすくするのは吉。 (訳出時のまちがいは確実に減る。訳出だけでなく、チェックも楽に。この作業は下読みと同時に行うのがよい。)

② とりあえず、数字が大事なケースなら、数字をマーキングする。 (上には図示していませんが、蛍光色の灰色や水色がオススメ。小数点やコンマの処理は随意。)

③ 句点 (「。」、文の切れ目)も、マークするのが吉。文中で使われていないなら、★が使い勝手がよい。 (コンマと区別する等の事由で読点「、」もマークする場合には、☆がペアで使えます。)

④ キーワードもマークしておくと楽。蛍光色でのマーキングは、目がチカチカするので非推奨。

⑤ キーワード以外のマーキングは随意。内容を咀嚼しつつ行うと格段に読みやすくなる。

⑥ 翻訳作業に入る前に、原文と色塗り原文とを、difff等で比較・確認しておくのがよい。

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